世界の国旗のデザイン

デザインから学ぶ、世界のいろいろ

国旗のアイコン

日本の国旗が与えた影響

国旗のデザインは、世界の戦争や革命、独立運動、外交や政治などから大きな影響を受け、発展してきました。日本の国旗もまた、他国に影響を与えています。

今回は、日本の「日の丸」に影響を受けて作られたとされている国旗を紹介します。

日本の国旗の影響

この4つの国旗。どれも丸が使われていて、比較的日本と近い場所にある国の国旗です。この中の2つが、日本の国旗に影響を受けたとされています。さて、どの国旗でしょう。

丸のパターンの国旗4種類の画像 日本の国旗が参考にされたものはどれ?BANGLADESH  バングラディシュ/SOUTH KOREA  韓国/PALAU  パラオ/LAOS  ラオス

丸のパターンを使っていると、どれもどことなく日本の国旗と似ているような印象がありますが、実際に日本の国旗を参考にしたと言われているのは、バングラディシュと、パラオの国旗です。

バングラディシュの国旗

BANGLADESH  バングラディシュ/英国領時代の後、イスラム教徒の国パキスタンとしてインドから独立。1971年にバングラディシュとしてパキスタンから独立した。丸がやや左寄りにあるのは、掲揚した旗がはためいた時に丸が中心に見えるようにというデザイン上の意図によるもの。赤は昇る太陽・独立闘争で流された血、緑は豊かな大地・農業の発展などを表している。日本の国旗を参考にした。パキスタンの国旗と反対のシンボルを使用した。

バングラディシュの建国の父ラフマン首相は、国旗を選ぶ際、日本の国旗を参考にしたとされています。

バングラディシュの独立は1971年、当時(昭和41年頃)ちょうど先進国の仲間入りをした日本は、バングラディシュに積極的に援助を行いました。親日国としても有名で、建国当初から日本と親しい関係にある国のひとつです。

アジアで最も貧しい国でしたが、 近年アパレル産業で急成長を遂げ、ZARA, H&M, Walmart, GAP, 日本からもユニクロなど 世界のファストファッションが生産をこの国に移転しました。

パラオの国旗

PALAU  パラオ/16世紀の大航海時代に、スペイン人が発見した島々。1920年〜1947年まで、国際連盟により日本が統治した。リゾート観光地が主な産業で、今でも日本人がたくさん住んでいる。島の中には日本語が公用語という島もある。日本の国旗との関連性/デザインした人は違うと言っているが、多くの本や記事で、参考にされたと記載される。日本の国旗を参考にした説・日本の国旗は関係ない説のどちらもある。黄色は満月と平和・パラオが独立国になったことなどを表す。青は太平洋。

パラオは、約200の島々を含んでいる、淡路島の8割くらいの大きさの国です。

日本の統治時代には、パラオには多くの日本人が移住し、学校や病院、道路などの整備、貨幣経済の移行、稲作や野菜、果実の栽培などを、現地の人々と一緒に行いました。現在でも、パラオの歴史教科書には日本統治時代について詳しく書かれているそうです。

国旗のデザインについては、日本の国旗とは関係ないという説もありますが、ゆかりも深いためか、色々な書籍や国旗の本で参考にされたと記載されています。 バングラディシュの国旗と同じく、旗がはためいた時に中心に見えるようにと、丸をやや左寄りに配置しています。

3つの国旗のバランスの違い

各国旗のバランスの違い(日本・バングラディシュ・パラオ)世界の国旗には決まった比率があるわけではなく、国によって違う。上の3つの国旗のように、長方形に丸を配置するシンプルなデザインでも、法制化されている仕様・定義はさまざま。タテヨコ比・円の大きさや位置が微妙に違う。

国旗のデザインは似ていますが、比率はこのように微妙に違います。シンプルなデザインでも、定義の仕方は色々あるのだとわかる例。

ちなみに、丸がどれくらいずらされているかと言うと、バングラディシュの国旗は中心より1/20、パラオの国旗は1/10、それぞれ左寄りに配置されています。

 
まとめ
  • 世界の国旗の中には、日本の国旗が影響を与えたとされているものがある。バングラディシュ(とパラオ)の国旗で、両国とも日本とゆかりの深い親日国。
  • 丸がやや旗竿寄りにデザインされているのは、旗がはためくときに丸が中心に見えるようにという意図によるもの。
  • (今回紹介した丸について)丸は、「太陽」や「満月」を表している。
 
 
 
 
Created by
chikage egawa

デザイナー / 国旗のデザインの研究記録として。2020年の東京オリンピックに向けて、世界の国旗の読み解き方やおもしろさを、デザインの視点から紹介します。